あんこへのこだわり
糖度へのこだわり
あんこへのこだわり
-
糖度とは、あんこの味を決める最も基本的指標です。
一般的に流通しているあんこ糖度 52 度が中心。スーパーなどで販売されている和菓子のあんこは中国産で 58~62 度とされています。
一方、茜丸で最もよく使用している「茜丸42°粒あん」は糖度 42 度。製餡業界随一の低糖度です。
なぜ低糖度にこだわるのか
-
あんこの糖度を下げるほど砂糖の使用が少なくなるので、豆そのものの風味をしっかりと味わう事ができます。
しかし、砂糖よりも小豆の方が高価なため、低価格のあんこを中心に販売するメーカーのあんこは、砂糖を多く使用するので糖度が高くなります。
糖度が 60 度以上にもなることもあり、豆の風味よりも砂糖の甘さが際立ってしまいます。しかし茜丸では豆本来の風味をしっかり味わうことのできるおいしいあんこを皆様に提供したく、原価が高くなろうとも低糖度のあんこを中心に製造、販売しているのです。
製造スタッフがあんの糖度を厳重にチェックしています
-
茜丸では高温高圧の殺菌釜と真空包装機を導入しています。それにより、低糖度であっても賞味期限 90 日が維持できています。
製造スタッフが糖度計を使用し、あんこの糖度を厳重にチェックしています。
どうして綺麗な色に仕上がるのか?
-
茜丸のあんこがなぜ、作るのが非常に難しいとされる「藤紫色」に仕上げることができるのか?
それには、いくつかの秘密があります。 その大きな理由が、業界でも群を抜く低糖度であるということ。あんは砂糖が少ないほどに、生豆に近い美しい藤紫色になります。砂糖を加熱した時にどうしてもついてしまう焦げたキャラメル色がつきにくいためです。生豆に近い美しい「藤紫色」これが低糖度の証なのです。
小豆へのこだわり
味がよく高品質
-
えりも種を中心に、品質の良い小豆を国内外から選別して取り扱っています。
茜丸の小豆選びのポイントは「味の良さ」「安定した収穫量である」「低農薬である」といったこの 3 つです。茜丸では、産地だけでなく、品種や等級などひとつひとつ厳選された小豆を使用し、最高級のあんをお届けできるよう頑張っています。
小豆選びのポイント
-
-
ポイント
1
味の良さ
茜丸では大きさの揃った大粒の小豆を使うことにこだわっています。大きな粒は十分に成熟したしるしで、深いコク味が得られます。
また、粒の大きさを揃えることで煮え方が一定になるからです。 -
ポイント
2
低農薬
「小豆は農薬で育つ」と言われるほど、小豆は病害虫に弱い作物です。しかし、農薬を使用しすぎると味に影響が出ます。
そのため茜丸では、病害虫の少ない気候で育っているアメリカ・カナダ産の良質な小豆を採用。その中でも農薬の散布頻度が低い畑の小豆を使用しています。 -
ポイント
3
安定した
収穫量茜丸では、安定した収穫量が期待できる地域に限定して買い付けを行っています。小豆は工業製品ではないため、天候などによる出来不出来がどうしもあります。
しかし一定の規格のもとに製造する関係上、できるだけ一定の品質の小豆が供給される、北海道、アメリカ、カナダ産の小豆を中心に使用しています。
-
小豆は、日本国内では
北海道から鹿児島県まで幅広く
生産されています。
さらに、世界に目を向けるとハンガリーやカナダ、アメリカ、アルゼンチンなどでも生産されています。
茜丸では、産地だけでなく、品種や等級などひとつひとつ厳密に管理された小豆を使用し、最高級のあんをお届けできるように努めています。
豆の品種の紹介
-
茜丸で使用している豆の品種をご紹介します。
-
大納言小豆
(産地:北海道)小豆には細かく分けると数千の品種がありますが、大きく大納言と普通小豆の 2 つに分けることができます。大納言が普通小豆と違う大きなポイントは、糖分が多くて味がしっかりしていることと、ルビーのようなきれいな光沢。また普通の小豆の倍近く高価な豆です。茜丸では形が残る「大納言かのこ」に使用しています。
-
丹波種黒豆
(産地:岡山県)日本最大の丹波黒豆の生産地、岡山で栽培された「丹波黒大豆」です。茜丸ではサイズ選別する時に 2L の網の目で残った大粒だけを使用。一般的なスーパーで売っている丹波黒豆とは比較にならない飛び切りの大粒です。
-
黒豆
(産地:北海道)「光黒(ひかりぐろ)」という黒豆をご存知でしょうか。「光黒」は北海道で栽培されている黒豆。豆の表面に光沢があり見た目にも綺麗なのが丹波種との違いです。茜丸では、「黒丸かのこ」や「黒丸どらやき」に使用しています。
-
白小豆
小豆は普通赤い色をしていますが、この白小豆はその名の通り白い色(黄白色)が特徴です。しかし、しっかりと小豆独特の風味があります。白餡の原料には「手亡」をよく用いますが、こだわりの和菓子屋さんなどでは、この白小豆を使って白餡を作ったりします。手亡の白餡はあっさり、さっぱりしているのに対して、白小豆は小豆の風味がしっかりと感じられ、なおかつ白いあんこに仕上がります。
-
白手亡豆
しろてぼう手亡は種皮の色の白さから大福豆などとともに白いんげんとも呼ばれます。当初は、「新白(しんじろ)」と呼ばれていましたが、半蔓性であるため支柱にする手竹(てだけ)がいらないことから、「手亡」の名が付いたとされています。白色が美しくて粒が大きく、アン粒子は細かく風味豊かで滑らかな食感が特徴です。
-
えりも種小豆
(産地:北海道)あんこの定番、あずきあんに使用する小豆です。近年では早生種の「みやび種」や「しゅまり種」の作付が増えてきましたが、茜丸では「えりも種」「きたろまん種」にこだわっています。早生種の品種が早く育つ代わりに、味わいのコクがやや弱いのに対して、えりもは時間をかけてじっくりと生育するためコクと風味が豊かです。
-
えりも種小豆
品質に優れた北米産のえりも種小豆です。小豆は病害虫に弱いため農薬の散布が多いとされますが、北米の小豆生産地は冷涼な気候のため年二回までの散布となっています。皮が柔らかく、上品な味わいで低糖度のつぶあんに最適です。
-
天津小豆
ローコストのあんというニーズにお応えして製造する場合は、天津小豆を使用します。天津小豆は中国産小豆としては最高品質で、国内の選別工場を経て弊社の自社工場で製造しているので安心安全。
-
えんどう豆
いわゆるグリーンピースですが、茜丸では「五色どらやき」に使用しています。えんどう豆は β カロテンやビタミン C が豊富です。β カロテンは細胞の老化予防、ビタミン C は美肌・美白効果が期待され、β カロテンとの相乗効果で免疫力もアップします。また見た目にも美しい緑色で、目を引きます。
-
虎豆
「虎豆」は豆の王様と呼ばれています。小豆のように豆自体が甘くホクホクした豆で、サイズは大粒で食べ応えがあります。また、その特徴は豆の風味。「虎豆」には甘煮を食べた後に感じる事のある、後味の重さがなく非常にすっきりとしています。「豆自体の甘さ」と「後味の良さ」この2つが虎豆の美味しさの秘密と言えます。
-
大正金時豆
金時豆は、いんげんまめの代表的な種類で、北海道で栽培されている、いんげんまめのうち、金時豆が約7割を占めています。金時豆には「大正金時」と「福勝」という品種がありますが、味が美味しいと全国的に有名になったのは「大正金時」。赤紫色が鮮やかなことから赤いんげんとも呼ばれます。
-
伝統の製法
あんこに
こだわり続けて
八十有余年
これまでの歴史で培われてきた伝統の製造方法をご紹介します。
つぶあん製法
-
-
01. 選殻
ひとつひとつ、手で未成熟な固い豆(石豆と言います)を丁寧に除去します。
-
02. 洗殻
-
03. 豆煮
強火で豆を煮て、皮を柔らかくします。また余分な灰汁(あく)を出すことで雑味を覗き、次の釜煮の工程に備えます。
-
04. 渋切り
-
05. 本炊き
-
06. 砂糖投入
-
07. 水投入
-
08. 加熱混合
-
09. 煮詰
どのタイミングで煮詰めを完成させるか熟練の技により見極めます。
-
10. 官能チェック
-
11. 包装
-
12. 検査
重量のチェックや金属片などの異物が入っていないか、ひとつひとつ検査を行います。
-
13. レトルト殺菌
-
こしあん製法
-
-
01. 選殻
-
02. 洗殻
-
03. 豆煮
強火で豆を煮て、皮を柔らかくします。また余分な灰汁(あく)を出すことで雑味を覗き、次の釜煮の工程に備えます。
-
04. 渋切り
-
05. 粉砕
-
06. 篩分け
清浄な大量の水で粉砕された、小豆を洗います。
それにより雑味を取り除いていきます。餡汁をさらして、晒し餡を作ります。
-
07. 晒し
脱水して、こしあんの原材料となる生あんが出来ます。
-
08. 脱水
-
09. 砂糖投入
-
10. 水投入
-
11. 加熱混合
-
12. 煮詰
どのタイミングで煮詰めを完成させるか熟練の技により見極めます。
-
13. 官能チェック
-
14. 包装
-
15. 検査
重量のチェックや金属片などの異物が入っていないか、ひとつひとつ検査を行います。
-
16. レトルト殺菌
-